非正規労働者

テレビや新聞などでこの「非正規労働者」という言葉を見たり聞いたりするたびに、いつも違和感を感じるのは私だけなのでしょうか。労働者に正規も非正規も無いと思うし、パートだろうと派遣だろうと労働者であることは間違いないはずです。何かそう言った括り方であえて差別を助長しているのではとさえ思ってしまいます。
年金と社会保障の議論が出るたびに、この「非正規労働者」が話題に上ります。企業や雇用主にとってはこの「労働者」は都合の良い労働力です。社会保険の雇用者分の負担は免れるし解雇も簡単です。経験や熟練の要らない業務にはうってつけの労働力として、若年労働者の層ではすでに3分の一を超える数となっているとも言われています。とくに20歳代前半の世代にこの傾向が強く出ているようです。そしてこれらのことがそのまま年金財政に悲観的材料をもたらしています。年金に限らず健康保険や失業保険など、年齢に関係なく生活と密接な社会保障の制度のサポートを、多くの若年層が享受できないとするならば、深刻な社会不安を生むことになるでしょう。自分達の未来に希望を持てない社会には愛着も何もありません。先日大阪で行われた選挙の結果は、そういった若年層の不満や不安が原動力となったとも言えるのでしょう。
こういった状況を打開するには、まずこの「非正規労働者」という制度を全廃すべきです。パートであろうと派遣であろうとアルバイトであろうと、全て「労働者」として制度上も保護すべきです。つまり、労働三法上の労働者として遇するということです。全ての社会保険に加入する義務と権利を保障し、労働者としての諸権利の順守を雇用者、企業に守らせるべきなのです。社会はそこで働くものが安心して働けてこそ成り立つものと思います。万国の労働者、団結せよ!・・・ちょっと古いですか?

danketu ganbarou!!