不眠症

 “眠れない”というのはかなり苦しいものらしく、私は何時でも何処でも眠ることが出来る“のび太”に近いものだからその手の悩みには縁がないのですが、現代人に特有な病気などと言われます。スティーブン・キングの「インソムニア」はその不眠症の刑事の話で、アル・パッチーノの主演で映画化されました。窓にガムテープと新聞(だったか、忘れました)で目張りをして眠るシーンがあったことを覚えています。アルは眠れない辛さを名演していました。
 映画の話ではないのでアルの話はこれぐらいで止めますが、この眠れない原因に「不安」「心配」などの気掛かりなことがあると思います。私達ヒトはこれらの感情を持つおそらく唯一の生き物で、“先のことなど 分からーない”としていられないのです。ああだこうだと先の心配をし、自分で不安の種を探しまわり、それを見つけられない時にはそのこと自体が心配の原因になっていく、そんな堂々巡りをする生き物のようです。「不眠症」は現代人病と言われますが、“スクルージ”だって不眠症みたいだったし、“ファースト”だって同じような状態に思えるから決して昨日今日の病気とは言えないのでしょう。ヒトが考える余裕を持った時から不眠症は始まったと考えられます。ヒトのうちでも子供は不眠症にはならないようで、かなり寝つきの悪い子でも一度眠ってしまえば朝までOKというパターンが普通です。ですから不眠症はある意味大人の病気で、なおかつよく考える人の病気となるのです。悪い奴ほどよく眠る、ということもあるようですから、善人のほうが罹りやすいとも言えそうです。お金持ちは財産の管理や株とか泥棒とかの心配事で眠れないことも多いから不眠症は身近な病気でしょう。こうして考えてみると、大人で、思慮深い人で、善人でお金持ちの人は不眠症になりやすい条件を備えていることとなります。
道理で私はよく眠れるはずでした。下の写真の方が毎夜中に起しに来てもまたすぐ寝てしまうほどなのですから。

不眠症に効くヨーガ。しかし昨日の風はすごかった。