災難続き

 どうも今年はこの国にとっては厄年のようで、春に続き秋の頭にも水害に見舞われる羽目になっています。今度は原発事故のおまけは無かったけど、“記録的”という言葉が何度も繰り返されるほどの雨をもたらした台風が原因でした。もともとこの台風は関東を直撃するコースを進んでいたのに、西へ西へとずれて四国に上陸してしまったというもので、中心の付近ではそれほど被害はなく、周辺、主に東側から北側で長期間わたり雨を降らせました。東京でも時折激しく降った時間も有りましたが、山沿い以外ではそれほどのことはなかったようです。中央道は2日にわたって通行止めになり、山梨県辺りではかなり危険な状態になったと言います。
 よく言われるように、ここ数年の天候は以前と比較して顕著な変化があるようにも思えます。その一つに雨の降り方が極端になったというか、ドカ降りすることが多くなったと思えるのです。これは季節がややずれて進み始めていることと関係しているかも知れません。とくに今年などは梅雨がやたら早く来て、7月には早々に梅雨明け、猛暑となりました。8月に入ると季節外れの秋雨前線が南下、当然のこととして気温の激しい変化のため各地に豪雨をもたらしました。夏の暑い大気に北からの冷たい空気が入ってくれば大雨になることは避けられません。たしか去年も猛暑の上にゲリラ豪雨とかで大騒ぎでした。こんな気候がこれからは平年並みとなるのかも知れません。もともと地震や台風、長雨が多いこの国で、海辺や川沿い、山の際に住むことは危険と隣合わせだったにも拘らず、そのことをすっかり忘れかけていたことへの警鐘にも思えます。治山、治水といった言葉は、やはり重い意味が有ったようです。それと、落語の寿限無にもあるように“食う寝る処、住む処”は大事なもので、選択を誤らない見識が必要であるかと・・・。

眼を覆う有様ね