確実な不安

 3・11により解放されたエネルギーが日本のあちこちに新たな歪を起していると言います。いままで辛うじて取れていたバランスが崩れたのですから当然と言えば当然の推理です。千年に一度クラスの地殻変動は、ここ数年の間この国の活断層やプレートに大きな影響を及ぼすことは間違いなさそうです。すでに起きてしまった震災の復興事業も大切でしょうが、これから起きるであろう次の事態に備えることも火急のこと思われるのです。
 ある地域ではこのところ別荘需要が伸びていると聞きます。それも3・11以降首都圏よりの引き合いが増えているようで、東京が震災に襲われた時の予防策にセカンドハウスを購入するための動きと言います。行政が為すべきことをしないでオリンピック誘致などに現をぬかしている現状を見れば、余裕のある人達の当然の自衛策であるでしょう。残念ながら多くの人達は地獄の惨状を経験する憂き目に会いそうです。実際に大地震がいつ来るのかは予測できません。しかし一連の流れの中で、そういった想定をすることに疑問を挟む余地はないと考えるのが自然であると思えます。にも拘らず国も自治体もあまりに的外れな動きに終始しています。今のこの国で最重要課題は、東北三県の復興でもなく福島原発の終息でもありません。まさにいつ来るか分からない、そして必ず来るであろう大規模地震への対策であり、その対策の中での原発処理なのです。具体的にはここ数年のうちに出来る地震対策を早急に計画実施すること、法律改正などによって道路交通規制をすること、そして災害に強い都市構造を目指して根本的な再開発に着手することです。これらを実現するために国も自治体も一体となって取り組むべきでしょう。
 しかし、無理でしょうな。きっと座して死ぬを待つ、辺りが関の山かもしれません。まったく、呑気に靖国参りしているボケ老人が大手を振っているご時世ですから。まったくあんたの好きな“ニッポン”が危急存亡のときなのに・・・。あの人の言葉を真似れば“手前はもうすぐくたばっちまうから良いだろうけど”などと言ったところでしょうか。

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