就職超氷河期

 何やらとんでもないネーミングですが、今年3月大学業予定者3割強の就職先が決まっていないと言います。いろいろ理由や原因は有るのでしょうが、卒業間近にして就職できないのはかなり焦るし、将来の見通しだって立たなくなるしで、これはかなり社会的にも深刻な事態と言えるでしょう。
 そこでこの超氷河期と言われる中味を少しのぞいてみると、やはり就職側の希望先の大企業偏重、また求人側の有名一流大学偏重と言った傾向があるようで、お互いのミスマッチが氷河期に拍車をかけているようです。これは今に始まったことではなく、どちらも良い条件で希望をかなえたいと言う、ごく当たり前の行動パターンから来ているのであろうと思います。ですからこれらを踏まえて実際の就職率の数字を見てみないと、事態の深刻度を正確に把握出ないのではないかと思います。新聞も含め、テレビやその他報道機関が流す情報は、表面的なあるいは一面的な部分に圧縮されてしまう傾向があり、それらをそのまま鵜呑みに出来ないことが良く起こります。「靴の上からかゆいところを・・・」といったことをたびたび経験させられることも少なくありません。
 しかしそれとは別に、就職できない人達は現実には4月から困る訳で、その人達がフリーターや非正規従業員となってさらに労働環境の低下に拍車をかける事態は、早急に改善することが社会的急務と思うのです。前にも言いましたが、学生も就職のために何十枚ものエントリーシートを書いたり、学業途中から就職活動を始めたりするのは“おかしい”と声に出して言うべきだし、まず就職する側は大学自治会などを活用し雇用側と議論することを始めるべきであると思います。また、企業も自社の利益を支えるのは人材であることを考えるのなら、もうすこし頭を使った採用をすべきでしょう。今のままではお互い芸が無さ過ぎるように思えます。

芸が有るようで無いようで・・・、それでいいような方。