オノマトペ

 擬音語 擬態語のことですが、外国語と比較すると日本語にはこれが特に多いと言います。近頃ではアニメと一緒に海外でも日本のオノマトペが注目されているようで、“ドビャー”とか“メラメラ”、“ガンガン”などという世界共通語が出来るかも知れません。
 しかし、動物の鳴き声や水の音といった具体的な音を表現するのは、それぞれの国によってかなり異なるようですから、オノマトペも国ごとに新しい物が作られ共通語とはならないとも考えられます。それにオノマトペはもともと幼児語とも言われますから、大人の言語感覚が発達した国では馬鹿にされるのがオチかも知れず、オノマトペを乱発する言語文化はその国の見識を疑われることにもなりかねない、とも言えるでしょう。
 そこで思い出してみると、私が学校で勉強していた頃は擬音、擬態語を文章の中に取り入れるのはタブーとまでは言われなくとも、かなり“BU−”であったような気がします。「ゴルゴ・サーティーン」という劇画の中で、“シュボ!”(ライター、それもデュポン)、“バギューン”“ドバッ!”などと枠をはみ出して書かれていた擬音語は、よく口に出して真似しましたが、国語の試験などでは使わなかったように記憶しています。
 それでも、オノマトペの持つ分かりやすさ、表現力はなかなかのものであり、話のメリハリになることは否定できません。チャラチャラしない程度に、サラッと使う技術を磨くことで、豊かな言語文化が作られる可能性も無くはないでしょう 。

オナカ・・・。