ウィキリークス

 世界の名だたるエライさんを虚仮にしていたアメリカが慌てています。アメリカの外交機密文書が大量にリークされ、それが順次ネットで公開され始めたようです。フランスのサルコジ大統領やロシアのプーチン、果てはキム・ジョンイルまでがぼろくそに言われています。内輪ではいろいろ言っているだろうとは思われていましたが、そんなものが表に出てしまうなんて、当のアメリカは青天の霹靂だったのでしょう、大分困っているようです。それはそうでしょう、陰口が筒抜けになってしまったのですから、気まづい空気を感じるでしょう。
 ネット上に公開した組織は「ウィキリークス」、どんな組織なのか詳しくは知られていませんが、主催者のオーストラリア人はCIAやら何やらに狙われているらしく、先日のNHK・TVのインタビュウでは世界中を転々としながら活動していると話していました。ウィキリークスが最初公開した機密データーは、イラクでのアメリカ軍による民間人攻撃の実写ビデオでした。自衛隊暴力装置と看破した長官が居たようですが、軍隊がまさに暴力装置であることを如実に示した映像で、これを見た私も衝撃的でしたがアメリカ国防総省はもっと衝撃だったでしょう。これからもウィキリークスは機密文書やデーターの公開を続けるとしています。
 そもそも国家機密とか機密文書と言うものは少なければ少ないほど良いのであって、国の主権者たる国民が何も知らない、知らせないでは民主主義もへったくれも有りません。もちろん公開することで個人の安全に危険を及ぼすような情報は別にしても、国家機密なんてものはもともと一部上層部の情報独占に過ぎないのであって、特権階層を特権階層足らしめるための方便でしかないように思えます。警視庁も先ごろ機密文書が漏えいし慌てふためいていましたが、どうもあの手の役所は何でもかんでも秘密扱いにして、「よらしむべし、知らしむべからず」の伝統が生き続けているようで、“ウィキ・・”さんには日本の機密文書もどんどんすっぱ抜いて欲しいと思うことしきりです。

闇に潜む怪しい眼差し