夢です。
“私には夢があります”つい最近聞いたようなセリフですが、もちろんオリジナルはキング牧師さんの有名なスピーチの一節で、ご本人もまさかあの方に使われるとは夢にも思わなかったのではないでしょうか。しかし、私の言う“夢”は語るほうではなく見るほうの夢で、“夢の中へ 夢の中へ 言ってみたいと思いませんかあ”の夢であり、“夢かうつつか 寝てかさめてか”の夢でもあります。
ヒトは夢を良く見ますが、朝起きるまでにはほとんど忘れているらしく、夢を見たことさえも覚えていないようです。私はそれでもよく夢を覚えていて、きっと眠りが浅いのでしょうか（そんなはずはないと言う声が聞こえそうですが）、翌朝になって、なんであんな夢をと思うことがあります。夢は大方自分にとっては都合が良いように構成されていて、この頃では怖い夢などほとんど見ません。子供の頃はそんな夢も良く見たような記憶があるのですが、年齢を重ねると何でも自分に都合のよいように考えるからか、不愉快極まりない夢は映写されないようです。
夢にあれこれ理屈をつけ、もっともらしく仕立て上げたのはフロイトですが、ヒトの願望や欲望、恐れ、危惧、妬みや嫉みなどが夢に投影される、あるいは深層心理が夢になって表現されるのは充分に考えられることで、もしヒトがその夜に見た夢を全部覚えていたら、頭がおかしくなってしまうかも知れません。ほとんど忘れるぐらいでちょうど良いのでしょう。
で、お前はどんな夢を見たのかって、それは内緒です。他人には言えません。
この方はどんな夢を・・・・・。
