歳をとることですね。老人力がついたなどと言う方もいらっしゃいますが、早い話が歳をとったと。
老化するとは欲望が少なくなっていくことのようです。若いころはあれも欲しい、これも欲しい、あれしたい、これしたいの連続であったような気がします。いつの頃からか、そういった欲が一つ減り二つ減りだす時期が来ます。それが老化の始まりでは、と思います。
残り時間が少なくなれば、おのずと出来ることも限られてきます。欲が減るのは自然なことでしょう。もちろんこれにも例外があり、政治家とか資産家とかの皆さんは加齢と欲望は関連しないようです。あの人たちはとっくに定年年齢を過ぎたあたりから張り切るようで、根っからの欲深なんでしょうかね。
「枯れる」と言う言葉もあります。良い意味でも悪い意味でも使われますが、老化を表す日本独自の表現であろうと思います。「枯山水」は造園の形式でこれも日本独自のもののようですが、あれもどちらかと言うと年寄り趣味で、イングリッシュガーデンやフランス庭園とはかなり異なった様式です。水気が無いのは老人と似ています。芝居などで“枯れた演技”などと言うと高い評価を受けますが、あの高齢者向けの車用ステッカー“枯れ葉マーク”はすこぶる評判が悪く、近々デザインを替える予定となっているようですが感心しません。
近頃では若い人も欲が少なくなってきたと言います。つい昨日まで「人は身を約やか・・」とか「貪らんぞいみじかる・・」とか言っておきながらなんですが、若いうちは欲望ギラギラぐらいのほうが良いのかもしれません。「助平が枯れると良い顔になる」と言います。
私は老化してません。
