労働環境 その3

 そしてやっと就職すると長時間労働が待っています。勤務時間は労働関係法や各社ごとの労働協約により決められています。しかしそれらが順守されることは稀で、サービス残業をはじめとする様々な勤務時間無視の業務を強いられるのが現実のようです。この場においても組合は無力化されているか、あるいは空白地帯と言われる無組織労働者の群れが、羊よろしく飼いならされている現状があるのです。60年代から70年代にかけて、一時的にでもあれ高揚した労働運動のうねりはもうどこにも見られないのかもしれません。メーデーの集会が5月1日から4月の連休前に設定されて、歴史も糞も一緒になってから何年か経ちます。そんな時代になったことを今さら嘆いても仕方ないのかも知れないのですが、労働することと生活することがどうもバラバラになってきているようで、何とも情けない気持ちでいっぱいです。働くことは生きていくためであり、生きることは楽しく時間を送ることでなければ意味を持ちません。「人は身をつづまやかにし、貪らんぞいみじかるべし、古より賢き人の富めるは稀なり」と申します。余分なものを持たず、必要なものにのみ囲まれて、あくせくせず、自分の時間を大事にして暮らすことに徹すれば、今のような不当な扱いを受けずにすむはずです、労働者諸君は。寅さんのような太平楽の私が労働者諸君と呼び掛けたところでせんないことですが、何とかならないかと思う老婆心からの繰り言でした。
 一つ聞いた話があります。ある大手の100均ストアーで、開店時前のエアコン使用が禁止されていると言うのです。あの手の店は開店前に準備するのが当たり前ですから、その間蒸し風呂状態で仕事をすることになるのです。こんなことは人権問題です。労働環境以前の人権侵害です。
                                やっとお終い

やっと終わったのね 月曜は疲れるから・・。