レッドムーン

 一昨日は満月で、南東の空にレッドムーンが昇りました。レッドムーンは上に昇るにつれて白くなり普通の満月となってしまうのですが、梅雨の晴れ間(今年は多いのですが)の蒸し暑さを吹き飛ばしてくれる天体ショウと言えます。
 このところの昼間の温度は真夏並みで、猛暑日になる地域もあるようですから、すでにクーラーのご厄介になっている日も多いのですが、夕方になると風が出て一息つけるようになります。九州の洪水は梅雨前線の仕業と地形、山林管理などいくつかの要因が重なって起きた災害のようですが、極端な気象現象の傾向が今回もはっきりと現われたと思えます。関東地方を覆っている夏の晴天と、梅雨前線を境にした西側の降雨帯との違いは、言ってみれば天国と地獄とも思える差があるようです。海水温の上昇がこれらの天候に大きく影響を与えていると言われますが、前線、もしくは低気圧に流れ込む湿った大気の流れが山稜にぶつかることで発生する積乱雲は、今回の災害発生地域と似たような地形が数多くあるこの国では、どこでも起きうる現象であり、したがってどこでも同じような災害が発生する可能性があると言えるでしょう。
 今日から例の「共謀罪」が施行されます。朝日の朝刊には作家の高村薫さんが、「有権者一人一人がこの法律が成立してしまった歴史を肝に銘じるべきだ」と書いています。“監視される社会”に慣らされてしまった感のあるこの頃ですが、情報公開の徹底と国家による統制を監視し制限するために、“私”が何をすればよいのか考えてみたいと思います。自然災害と“国家による災害”のダブルパンチで、レッドムーンが不吉な前兆だったと思い出さなくてよい様にしなければと、今朝は殊勝にも考えています。

監視・・・