ミサイル警報

 政府広報だか内閣広報だか知りませんが、なにやら“ミサイルが飛んでくる”との警報が出た場合の対処法を示したスポット映像が話題となっています。私もその映像を見ましたが、ミサイルへの対処法が部屋の真ん中に移動するとか、手を頭の上にしてかがむとか、まるで子供だましの悪ふざけのような代物でした。
 このスポット映像は、核戦争の恐怖と馬鹿々々しさを痛烈に皮肉ったアニメーション「風が吹くとき」(レイモンド・ブリッグズ作)を思い出させるもので、「風が吹くとき」があくまで寓話的に描かれているのと異なり、このスポットはある意味本気で作られていることの“恐怖”を思わざるを得ません。北朝鮮のミサイル攻撃を想定して、いくつかの自治体では住民を動員しての避難訓練も並行して進められているらしく、なにやら戦争前夜を煽っているような不気味さを感じます。
 加計学園獣医学部新設に伴う、官邸主導と見られる不透明なプロセスに対して、前川前文科省事務次官が記者会見の中で、“民主主義の危機を感じる”との発言をされていましたが、時の政権による一方的な情報操作や行政組織への介入は、まさに戦争前夜の兆候とも言える現象です。私は今回のスポット映像が“戦争警報”のように思えます。


バカなことに税金使わないで