正直なところ・・・

 衆議院の法務委員会で「共謀罪」法案が強硬に採決され、週明けには衆院本会議にて可決、参議院に回されるというスケジュールとなったらしい。圧倒的多数の与党と「維新」が賛成に回っているので、正直なところそれほど驚かなかったのだが、“国家権力”という生き物が確実に強大になりつつあると思えて不気味だ。具体的な変化が私たちの生活の上にどの程度及ぼすようになるのか、今の時点で予想するのは簡単ではないかもしれない。けれども、変化が具体的になった時に機敏に反応できる態勢を、今から準備する必要を感じる。
 特定秘密保護法や新安保法制が成立したからといって、日常生活に急激な変化があったわけではない。しかし、改憲をはじめとした“国家”を中心と据える動きは留まること知らないかのようにも見える。個人の主張や尊厳はおざなりな扱いの中に閉じ込められて、組織や団体の論理が幅を利かす時代が到来する危惧さえ覚える。正直なところ「それでも地球は回っている」し、為るようになるさと冷めている部分も無くはないのだけれど、何とも言えないイライラ感は募る。
 アメリカのトランプ大統領は馬脚を顕わにして国民の支持を急速に失っているようだけれども、私たちの宰相はわが世の春を謳歌しているようにも見える。よく似ているタイプ同士なのに、国民のタイプが違うのかねえ。

うんだ、うんだ・・・