「ウィンドウズ10」その後

新しいバージョンにも少し慣れてきて、使い勝手もやや改良されたようでまあ良好といえます。しかしながらTVの機能は回復しないままで、復活のめどは立ちません。その他の既存のアプリもどうにか作動するようですし、無料の「OS」でもあるし、こんなものと納得できる範囲です。その昔、ウィンドウズの新しいバージョンが発売されるたびに、店舗に行列ができたことが嘘のようです。
マイクロソフト創始者でもあるビル・ゲイツ氏が、9兆5千億円と言われる資産の95パーセントを、社会奉仕のための資金として寄付するというニュースがつい最近ありました。残り5パーセントでもとんでもない金額なのでびっくりしました。節税とか色々な意見もあるようですし、もともと「寄付」という行為に対する意識が違う国なので、日本の富豪との比較は単純にはできませんが、同じく持ち株の99パーセントを寄付するというフェイスブックのザッカー・バーグ氏といい、どうも太っ腹の資産家が多いのはかの国のようです。空前の利益を上げているといわれる“トヨタ”をはじめとした輸出関連企業の、内部留保ばかりが肥え太る傾向にあるこの国の企業体質とは、何か根本的に異なる思考を彼らは持っているのかと思ってしまいます。
「国富んで民滅ぶ」とは誰が言ったか忘れましたが、「下流老人」や「ワーキングプア」、「貧困層」などという言葉が飛び交うこの国では、企業もしくは企業家が率先して社会貢献に取り組むまでには至っていないのでしょう。日本よりもはるかに格差社会であるといわれるアメリカの、その頂点にいる人たちだからこその社会貢献とも思える彼らの行為ですが、ともにIT企業のトップもしくはトップだった人というのも象徴的な気がします。今回の「OS」無料配信もある種の社会貢献なんでしょうかねえ。

こちらはいつまでも古いバージョンね