憲法違反は明確

先週の国会での参考人意見陳述では、与野党ともに舞い上がってしまう状況となってしまいました。なんせ野党推薦人のみならず自民・公明両党の推薦する参考人までが、今回の安保関連法案について“憲法違反”と断定してしまったのです。早速に官房長官は“違憲との指摘は当たらない”と声明、火消しに躍起となっていますが、これはもう法案を撤回して出直すしかないという状況と思われます。
ところが政府首脳はあくまでゴリ押しを貫くようで、喋りたがり屋の宰相はさっさとG7とやらに出かけてしまい、あとに残された防衛大臣はしどろもどろの答弁を繰り返すという醜態を演じています。しかしなんと言っても数で圧倒的優位に立っている与党国会運営は、少々のミステイクは気にせずにいざとなれば採決に持ち込んで、という筋書きのレールを突き進んでいるようです。
でまあどうすればよいのかと思案するのですが、昨日の朝刊(朝日)に“国会を包囲しよう”という意見広告が出ていました。6月14日(日)と6月24日(水)の2回が当面予定されているそうです。“60年安保”の時は国会が終日デモで埋まったと聞いています。70年安保改定の時や日韓条約締結時も国会がデモにより包囲されました。残念ながら安保体制は続き日韓条約は締結されましたが、これらの行動がこの国の政治にとって決してマイナスではなく、その後に各地で出現する「革新自治体」の流れの大きな原動力ともなったと思っています。それに今回の“国会包囲”なる呼びかけは市民団体が中心となっているようで、これも画期的と思われます。かつての“ベ平連”運動のような組織に捉われない集会となるのでしょうか、期待できます。たまには体を動かすのも良いと思っています。憲法に違反する法案を黙って通す訳にはいかないですよね。

黙っていられない。