春は曙

春はやはり明け方のあの空の色ですよねえ。東の空に赤みが差し、だんだんと群青色の空が青みを薄めてゆくあの時間が何よりの見ものです。
夏は夜でしょうか。暑い盛りの昼間の空の、白い雄大入道雲なども見ていて飽きないものですが、深い青の空に月に照らされた白い雲の風情は、昼間の暑さを忘れさせてくれます。
秋は文句なく夕暮です。台風一過の澄んだ空に、いろいろな形の雲が漂い、夕日がそれらを赤く染めてゆくのを見るのは、値千金の一刻です。
冬は・・・、雲一つない真っ赤な夕焼けも良いものですが、陽射しの中に猫と一緒になって昼寝をする午後のひと時が一番かと思ったりします。この辺りは少納言さんと意見を異にします。

まあこの方は昼となく夜となく寝ていますが。