信じられない・・・

安倍内閣の支持率が5割を回復したと言う記事が、昨日の新聞(朝日)に載っていました。その主な理由となっているのは「人質問題」での対応の評価だそうですが、どうも私の感覚からすれば“なんで?どうして!”と言ったところで、やはりマジョリティからのずれを覚えずにはいられません。“邦人解放のために自衛隊を派遣”とか“テロとは断固戦う”という威勢の良い言動が受ける社会的な状況を、寒々しく感じるのは私の考え過ぎばかりではないと思うのですが、どうも合点がいきません。
安倍内閣の今期の目玉とも言うべき“農協改革”にしても、“戦後最大の改革”という触れ込みで得意げにぶち上げています。しかし、もともとは歴代自民党の集票マシーンとして、さんざん利用していた組織をなぜ今となって“改革”などと言いだしたのか、TPPがらみとかいろいろ説はあるようですが、本来組合員が主体なっている「協同組合」に政府や行政があれこれ介入すること自体に、私などは不快感を覚えてしまいます。労使間の課題であるべき賃金問題に対しても、首相自ら経営者団体に賃上げ要請を行うなどというお節介ぶりには呆れると同時に、労働組合側が何の反発を示さない不思議さにもいら立ちを感じます。まったく自分の立ち位置が分かっていない連中ばかりがそろっていると思わざるを得ないのです。農協にしても賃上げにしても当事者がボーとしているように思われて仕方ありません。
なにか“他人事”のニヒリズム、無関心が蔓延しているような、それでいて不満がくすぶり続け、臨界点を超えると“ヘイトスピーチ”のようなものに雪崩を打って落ち込んでしまいそうな、そんな危うさを感じます。

あやうい・・・