あーあ、殺っちゃった

ヨルダンが収監中のリシャウィ死刑囚を死刑執行したというニュースがありました。「イスラム国」に収監されていたとされるヨルダン軍パイロット処刑に対する報復のような死刑執行でした。“目には目を”のハンムラビ法典を地で行くような世界ですが、“アー殺しちゃった”という印象は否めません。“やったらやり返す”では解決には程遠く、そもそもあそこで解決というのはどちらが消滅するまでの“サドンデス”ルールしか通用しない、そんな世界であるのかも知れませんが、それにしてもいとも簡単に人を殺す世界でもあるようです。
現在行われている国会では、安倍首相の中東訪問とそれを契機にした今回の事態推移を、どのように捉え教訓とすべきなのか論議されてはいるようなのですが、どうも盛り上がりに欠けていると感じられます。日本人2人の殺害が起こっている事態の原因が何処にあったのか、もう少しはっきりさせる必要があると思うのです。結果的に安倍首相の中東訪問及び“援助発言”に触発されるように、この2週間ほどの間に日本人2人を含む4人までもが殺害された、もしくはその事実が判明したのです。“テロには屈しない”あるいは“限りない憤りを覚える”という発言を幾度繰り返しても事態の解明にはなりません。場合によっては日本の国の街中でテロ事件が起きる事態だって想定されるのですから、まさにこのところ首相によって連発された“危機感”をもって議論に当たり、冷静で的確な対応をとることが出来るように、国会はその責任を果たすべきなのです。この際とばかりにアメリカのCIAもどきの情報機関の設置を画策する安倍首相も、子供じみた強気発言を繰り返すだけでなく周りの意見にも耳を傾けるべきでしょう。
しかし、邦人救出のために自衛隊を派遣する法整備とか、情報機関の設置などの発想がすぐ出てくる宰相もこの国には珍しいと言うかそぐわないと言うか、2世議員のお気楽とコンプレックスの裏返しとも思える強引さは、このところ目に余るよなあ。

ホント困る