しつこくまた重力

重力に限らず分からないことは一杯あって、そんなことを全て気にしていたら、もうにっちもさっちもいかなくなるほどです。ですからそのようなことにいちいち関心を示すことは、無駄というか徒労というか馬鹿な振る舞いであるのですが、時間つぶしにはもってこいの話の類で、スマホでゲームをすると同じぐらい(私はスマホもないし、ゲームはフライトシュミレーションとグランツリモしかやってないので、どのくらいお馬鹿なのか良くは分かりませんが)お馬鹿な時間浪費ツールとも言えます。
幸いなことに重力に関しては本もたくさんあって、図書館に行けばかなりの種類を閲覧できます。ただそれで何が分かるかというと、分からないことが分かるという、どツボに嵌ったような状況が生まれるだけで、問題の解決やことの筋道が見えてくるといった方向には進まないのです。アインシュタインが手を焼いた問題に素人の私が分かろうはずもないことは自明で、関連する本を開いたとたんにもう“デッドロック”という状況が出てきます。しかしそんなことに構うことなく、とにかく字面だけでも追ってゆくと、何となく視界が開けて・・・なんてことはさらになく、ますます訳が分からなくなって自分が何を読んでいるのかさえも不明という状況にぶち当たります。この辺り“時間つぶし”という言葉がぴったりする作業なのです。
作家の開高 健さんはこの“時間つぶし”をよく“時間をうっちゃる”と書いていました。「うっちゃる」という言葉は「売ってやる」という言葉の関西弁と同じ言葉ですが、この場合は「捨ててやる」という意味である「打ち捨てる」がなまったものと思われ、“時間を切り売り”していたことを嘆いた訳ではないようです。私にとっての“時間つぶし”は、重力のみならず言ってみればほとんどが時間つぶしのようなものですから、取り立てて項目を限って言い立てるほどのこともない、言わば日常の流れです。このブログなどもまさにその範疇に入る筆頭であり、“時間つぶしのために時間つぶしを書く、また何ぞ時間つぶしたるや”てなもんで、まあこんなものを読まされる方にとってみればいい迷惑であると思わなくもありませんが、案外読む方も時間つぶしだったりしますから、ちょうどつり合いがとれるかもしれないという、ちょうど星と星の重力が釣り合って均衡が保たれると言ったところかなと考えたりもします。

う・う・う・・重力がかかる・・・