老子

「絶学無憂 唯之與阿 相去幾何。(学を絶てば憂いなし “はい”と“ああ”の違いなどどれほどか)」
のっけから“老子”などを持ち出して、いよいよ気が触れたかと思われてしまいそうですが、じつは老子のことなんかまるっきり知らなくて、それでどんなものかと図書館から本を借りてきたのです。解説によれば、儒家思想と道家思想は中国古来からの主流をなす思想だそうで、前者は孔子があまりにも有名ですが、老子荘子とともに道家思想の担い手とのことです。
 で、どんなものかということですが、それがすんなり解れば苦労はない訳でして、荘子共々少しかじってみようかという趣向なんです。聞くところによれば、建前や秩序、しきたりなどを重視する儒教と比べ、道教は自然な生き方や現実的思想を重視したと言われるそうで、冒頭に引用した文言も極端と言えば極端ですが、学問偏重というか一字一句間違えずに丸暗記する論語素読などとは、かなり距離を持った思想であるようにも思えます。「作戦要務令」や各種軍法を丸暗記して戦争したり、参考書や例題を丸覚えで合格した“秀才”達が創ったシステムが幅を利かしてきたこの国では、どちらかと言えば顧みられなかった思想でもあるようです。
 今さら老子を読んだところでいかほどの意味がある、とも思わなくもないのですが、猛暑ボケでブヨブヨとなった頭に少しは刺激を与えようかと、はかない抵抗を試みるつもりなのです。

うー眠い、布団持って行かないで