超能力の話

子どもの頃だけでなく今だって超能力があればよいと思います。空を飛んだり電車を持ち上げたりなどというスーパーマン的な力ではなく、はるか遠くを見ることが出来るとか、微かな音や風の流れを読めるとかそんな力に魅力を感じます。おそらくヒトもその昔はそれに近い能力を身に着けていたはずで、視覚、聴覚、嗅覚などのいわゆる五感を使っての生活が営まれていたはずです。当然“シックスセンス”もあったでしょうから、ヒトは今よりずっと研ぎ澄まされた感覚の中で生きていたと思われます。
「香水」という小説をご存知の方なら、嗅覚が果たす役割の大きさを想像できるでしょう。扉の向こうの出来事や遠く離れた場所での人の気配を、「香水」の主人公は臭いで感じることが出来ます。犬の嗅覚がヒトの10万倍だと聞いたことがありますが、そういった鼻が私についていればと思ったりします。猫は暗いところでも視力を発揮します。また平衡感覚も素晴らしく、細い棒の上やカーテンレールの上なども自由に歩き回れます。高い所から逆さまに落ちても必ず足をつくことが出来る能力もあります。蝙蝠は超音波を出して、蛇は赤外線で対象を把握します。そういった動物たちの能力はヒトから見ればまさに超能力であり、おなじDNAを持った仲間として考えれば、ヒトにもそのような潜在的能力があっておかしくないと思ったりもするのです。何かの拍子でそのような能力に火が付き、顕在化することだって無くは無いでしょう。
“ミュータント”というSFに出てくる種は、テレパシーやら瞬間移動といった超能力を駆使して活躍しますが、ひょっとするとヒトの中にも突然変異の超能力者が存在する或いはしたかも知れません。怪しげな占い師や教祖ではなく、案外身近にいる何でもない人が、何気なくひっそりと超能力を持っているかも知れません。
 
 こちらの方も超能力が・・・