報道の姿勢

連日オリンピックの話題で明け暮れているこの国のマスコミですが、開催地イギリスのBBCテレビはBS放送で見る限りかなり冷静に報道しているようです。金メダルは20数個も獲得して、日本とは比較できないほどとっている開催地の国の報道なのです。
消費税値上げ法案や原発関連のニュース、あるいはいつ来てもおかしくないと言われる地震に対する行政の取り組みなど重要な課題は目白押しで、よその国でやっているオリンピックを連日トップで取り上げる必要があるのか、ひょっとして話題をそらすために意識的にやっている報道ではないかと勘ぐりたくもなります。どう考えても、「三党合意」とそれにしがみつく与党、またそれを人質にして政局にしようとする自民党などとの三文芝居は、この国の政治の低レベルを象徴する出来事であり、それらを正しく報道し問題点を明らかにすることは、ジャーナリズムにとって使命とも言うべき事柄と思うのですが、お座なりな記事の掲載に終始しています。少しは根性を見せろとマスコミ関係者に言いたい思いです。
敗戦記念日がもうすぐやってきますが、戦前のこの国で報道が果たした役割は、軍部の統制化とはいえ許されざる誤りの連続でした。そういった反省が今だに欠落しているのではないか思える昨今のマスコミの堕落ぶりは、「終戦特集」などといったお茶濁しで帳消しにはならないと自覚すべきでしょう。特にテレビの堕落ぶりは目に余るものがあり、朝から晩までオリンピックとバラエティで時間を埋める愚は、そろそろ止めていただきたい、そして今週からは高校野球だから、もういい加減にして欲しいのです。まったく汗臭いったらないんだから。
 
 私は汗をかかない