詰めが甘い

私は元来がいい加減ですから、何事も最後まで緊張を持続できません。「詰めが甘い」という奴です。別な言い方をすると飽きっぽいので途中からどうでも良くなってしまう、早く終わらせたいという気持が勝ってしまうのです。ですから、なにをやっても素人の域を出ず、よくて素人に毛の生えた程度のことしか出来ないことになります。好奇心は人並み以上にあるので、あっちこっちに手を出してしまうのですが、途中で投げ出したり、適当に切り上げてしまうということを繰り返してきました。もう今更直し様がないのでこのまま最後まで行くしかないと諦めています。
こういった自分のことを棚に上げて言うのもなんですが、原発の管理運営に携わっている方がたは私のようでは困る訳です。先週には“もういいや このまま毒を食らわば皿まで・・”なんてことを言いましたが、やはり冷静になって考えれば、放射線被ばくで体の組織が徐々に壊れてゆくことを、自分の体で経験するのは出来れば避けたいし、罪もない動物や植物まで巻き込むのはヒトの傲慢でもあるし、何よりもうちのにゃん子さんがそんな事態に遭遇することは我慢できません。そこで、起きてしまったことをあれこれ言い繕って弁解するような体質だけは改善して欲しいと切に願う訳ですよ、東電さん。あの事故報告書みたいな言い訳弁解満載の体質は、旧態依然とした「原子力安全神話」を未だに引きずっているとしか思えません。これは東電だけでなく他の電力会社も同様であろうと思われます。結局のところ言い訳や弁解が出る背景は、“俺たちだって精いっぱいやったし、仕方なかった”という甘えです。そういうことやっていると同じことを何度も繰り返します。私はこの辺りのことは身にしみて分かっているつもりです。私が失敗しても誰も大して困りませんが、原発を管理運営している方達はそうは行きません。
福島原発のその後についても、このところ情報が希薄で、どのような状態になっているのか気にかかるところですが、詰めを甘くしてもらったら困るのですよ。あの報告書を見ていると心配は尽きません、東電さん。
 
 私の安眠は妨げないでね