巨大津波

 年が明けても被災地支援とかでいい加減うんざりしている今日この頃ですが、このところ地質学者や地層学者といった地震とは直接かかわりのなかった分野から、巨大津波の痕跡が明らかにされています。
 数百年あるいは数千年に一度というタイムスケールで起きた巨大津波は、太平洋沿いの各地に地層という形でその痕跡をとどめていると言われます。四国から三重県に至る太平洋沿岸には、東海、東南海沖などが震源と見られる巨大地震による津波が、約2000年前の地層に記録されていて、津波の高さは今回の東日本を襲った規模の数倍であったろうと推測されると言います。また北海道でも同じような巨大津波が約400年ごとに起きたとされる調査報告が出ています。地質や地層から地震津波の痕跡を明らかにする手法は、これまであまり注目されていなかったようですが、3.11以降は急速に注目を集めています。日本列島の太平洋沿岸は、地震津波は避けて通れない地帯であり、今まで考えられていたタイムスケールよりはるかに長いスパンで、これら自然の脅威に対処する必要があることを、こういった一連の地質調査は教えていると思われます。
 私は沿岸部には住んでいないので、大地の揺れはともかく波にのまれる心配はないから安心しています。海が見える土地に住んでいらっしゃる方々は、心されたほうが良いかと陰ながら心配しております。しかし、どちらにしてもオリンピック誘致に熱心なこの東京では、巨大地震が来れば助かる見込みは薄く・・・、哀しいことではあります。
      

       地震が来たら まず私を助けるのよ!