数字 その2

 4日ほど前に触れた「ベーシックナンバーズ」によれば、水の惑星と言われるこの地球上で淡水の割合は2.5%、残り97.5%は海水だそうです。しかもその淡水のうちヒトなどが利用できるのは0.3%と言いますから驚きです。水道をひねれば水がふんだんに使える生活をしている私達には想像もつかない数字です。そこでこの本の中から幾つか興味を引いたものを紹介します。
 3.11の記憶がまだ新しい割には地震への備えが御粗末な今日この頃ですが、世界中で起きる地震の10分の1はこの日本で起きていると言います。今回の地震津波の衝撃が余りに大きく、地震そのものによる被害が薄らいでしまいました。津波地震がもたらしたものですが、内陸部では大地の揺れによる建物の倒壊や火災が地震の被害の中心です。過密と都市計画の欠陥を抱えたこの国の、置かれている地盤の不気味さには今さらながら恐怖を感じます。
 その人口密度もこの本には載っていて、日本の人口密度は1キロ平方辺り343人(世界の平均は50人)になるそうです。因みに東京は6,017人で、世界平均の120倍以上といったところです。いかに過密都市なのかこれも想像を絶します。しかし日本の国土の5割以上は過疎という数字も出ています。もともと山間地が多いこの国では、少ない平野部に人口が集中しやすいのです。過疎と過密という相反する問題が一向に改善されないまま、高齢化までやってきているのですから、災害が起こると被害が大きくなりやすくなる傾向はますます強まっているのでしょう。
 人口が集中していることは物を生産するうえでメリットでもあります。そのメリットを生かしこの国は「物づくり日本」の看板を長く掲げてきました。ところが近年では“MADE IN CHINA”に取って代わられつつあります。2008年度のPCの生産では、なんと世界の生産量の97%が中国製となり、外にもデジタルカメラ、DVD機器、携帯電話などは半分以上は中国製となっているという数字が出ています。世界第2位のGDPを叩きだした大国中国は生産大国でもあるようです。パクリ大国でもあるようですが、その数字は出ていませんでした。
 これらの外にも面白い数字がいっぱい有りました。前にも言いましたが、数字は客観性がある半面、フィルターやバイアスがかかっていることを踏まえてみることが大切です。しかし数字を通してみることで、物事が具体的で分かり易くなることも事実のようです。


suuji no hanasi wa nemukunaru.....no!