生命の仕組み その3

 地球上に存在する全ての生命が、元をたどれば一つになることはもう自明のことと考えられています。アメリカでは未だに進化論は間違っていると思われている地域もあるようですが、それはあくまで特殊な考え方にもとずくプロパガンダというか、願望と科学をごちゃまぜにしたものだと思われます。そういった特殊なケースを除けば植物も動物も、ミミズもヒトもみな兄弟、地球上の生きとし生けるものはみな同じ祖先をもっている訳です。
 地球という惑星も太陽などの恒星も生命体である、という考えもあります。外界からの独立、複製、代謝などという生命体の定義からすれば、いわゆる生命体とは異なる少しは違うかもしれません。しかし自立活動はしているし誕生と死などもあるし、地球上の様々な地形、特に川などは動物の血管と大変似ている機能と形状を持っているなど、生命との類似点も少なくありません。地球上の生命体は、地球という生命体に寄生した細菌のようなものという人も居ます。ヒトが多数の細菌やウィルスを身体の内外につけて生活しているのと同じという理屈です。
 地球上の生命体がDNAという共通項を持っていることが、“元をたどれば一つ”の有力な根拠となっています。ですから、このDNAを構成する4つの塩基(チミン、シトシン、アデニン、グアニン)を生成した地球という物体は、同一の生命体とまでは言わなくてもかなり近しい存在であると思えるのです。また私達の体を構成する様々な元素も地球や宇宙からの由来ですから、太陽とても親戚筋と言えなくもないのです。とくに太陽=恒星は元素の製造工場とも言え、私達にとっては切っても切れない存在であることは間違いありません。太陽からの熱エネルギーにおんぶにだっこの状態をいち早く認め、太陽神を崇拝した古代のヒト達の先見性と鋭い感性にはつくづく感心をさせられます。“母なる地球、父なる太陽”といった文言も決して単なる比喩ではないのかも知れません。

飾り窓?から・・・。