いつも 何度でも

 「千と千尋の神隠し」で歌われたメインテーマ曲です。アニメをご覧になった方も多いので良く知られた歌です。竪琴のソロに乗せて木村 弓が独特の雰囲気の歌唱を聴かせてくれます。“不覚にも涙が出そうになりました。”などと言うフレーズが頭に浮かびました。you tubeにはこの曲のサイトがいっぱいあって、いつも、何度でも聞くことが出来ます。サイトにはコメントもたくさんつけられています。今回の震災がらみのコメントが多く、私もこの曲を聴いて思ったのですが、何故か津波が押し寄せてくるシーン、その後の瓦礫累々たるシーンとぴったり合うのです。あのアニメの主題歌としての存在より今回の出来事のためにつくられたような、そんな気がしてきたりするのです。
 私は今度の震災はある意味人災の様な気もしていますが、津波の力の人知を超えた破壊力は想像できない部分もあったとも感じています。この曲の歌詞の中に“生きている不思議 死んでいく不思議 花も風も街もみなおなじ”というフレーズがありますが、直接現場に立ち会ったことの無い気楽さからか、映像に映し出される光景は不思議なものを見るかのような、ヒトはそう言った不可思議なものに翻弄されながら生きていく生き物であるとも思いました。柄になく感傷的になりましたが、この曲はそんなことをしみじみ考えさせてくれました。歌詞を無断転用しますが、今回の震災への花向けにも思えます。

「いつも 何度でも」 (詞 覚 和歌子 曲 木村 弓)
呼んでいる 胸のどこか奥で いつも心躍る 夢をみたい
かなしみは 数えきれないけれど その向こうで きっと あなたに会える

繰り返すあやまちの そのたび ひとは ただ青い空の 青さを知る
果てしなく 道は続いて見えるけれど この両手は 光を抱ける

さよならのときの 静かな胸 ゼロになるからだが 耳をすませる
生きている不思議 死んでいく不思議 花も風も街も みなおなじ

呼んでいる 胸のどこか奥で いつも何度でも 夢を描こう
かなしみの数を 言い尽くすより 同じくちびるで そっとうたおう

閉じていく思い出の そのなかにいつも 忘れたくない ささやきを聞く
こなごなに砕かれた 鏡の上にも 新しい景色が 映される

はじまり朝の 静かな窓 ゼロになるからだ 充たされてゆけ
海の彼方には もう探さない 輝くものは いつもここに 
わたしのなかに 見つけられたから           (無断転用です)