早春賦

今 日から春です。といっても名ばかりでまだまだ朝晩は寒く、東京では2月が一番寒いし雪も多いのですが、なんとなく春の気配もあり蝋梅は満開となっているし紅梅も咲き始めているしで、やはり春への期待は膨らむのです。でも考えてみると春になったからと言って何か起こる訳でもなし、これという期待に応えるものは何もないこともまた歴然とした事実でもあり、今年も鬱陶しい梅雨と去年同様な暑い夏が近づいただけのことでもあるので、そんなことを思うと春への期待はたちどころに萎み暑い夏への嫌悪の気持が頭をもたげてくる、などと馬鹿なことを考えること自体が春の兆しなのです。
 意味の無い戯言を繰り返しましたが、何はともあれ春は文句なく良いものです、花粉症の方以外にとっては。私も一時花粉症になりかけた?時があったのですが、幸いにも違ったらしく2・3カ月で治ってしまいました。あれは一度なると治らないと言いますからきっと花粉症ではなく、外のアレルギー鼻炎だったかもしれません。それでもひどい時はティッシュペーパーを小脇に抱えているほどで、匂いも何もまったく感じなくなるほどでした。あの状態が毎年続くとしたらかなりエライことであると今も思っています。昨今では花粉症患者が3人に一人なんてことも言いますから、国民的な病気、風土病とでもいう様相ですが一向に特効薬が出てきません。症状の出る前に抗アレルギーの薬を飲むことが今のところ唯一の対応策と言うのですから、ほとんどお手上げ状態なのでしょう。外国で花粉症に悩むというのはないようで、沖縄にも花粉症はないと言います。時期が過ぎれば治まるというのもモンスーン地帯のこの国特有の病気らしく、なんとなくこの国の足元を見透かしたアレルギーさんの振る舞いにも思えます。
 “春は名のみの風の寒さや・・”という有名な早春賦は丁度今の時期にぴったりの歌です。子供のころに覚えた歌を今でも楽しめるのは嬉しいことです。けれど当時は歌の意味がほとんど理解できませんでした。聞くところによれば、今の小学校辺りではこういった歌は教えないそうです。文語体の歌詞が難しいからでしょうか。その時は分からなくても後になってみると、覚えておいて得したと思うことはたくさんあると思うのですが。


眠れネコネコ 肉丘出して・・・。−2355風にー