気の遠くなる話

 宇宙は何で出来ているのかという問いの答えを探す作業が世界中で、といっても先進国が中心でしょうが行われています。私たちヒトは何か答がないと落ち着かない生き物らしく、“生命はどうして生まれたか”、“進化はなぜ起きたか”、“宇宙はどの様になっているのか”など、次から次へと出てくる疑問にとんでもない時間と費用をかけています。エジプトやギリシャの古代学問を支えたのもこういった疑問であったようです。近代科学の草創期に活躍した学者達はみな裕福な階層の人で、言ってみれば“食うに困らない人の道楽”として科学が研究されていたことは周知の事実です。産業革命以後は資本家と国がスポンサーとなって、利潤と国益のために科学が動員されるようになりました。そして現代もその傾向は続き、経済的に優位にある先進国といわれる国々が、様々な分野で研究開発競争に明け暮れています。
と、ここまで書いて私は何を言いたいのか、何を書きたいのか分かっていないことに気がついたのです。それもそのはずで、大体からして先の見通しも当ても無く書き始めたのですから当然の帰結と言えるのです。このところこの手のことが多く、“ああまいったなあ”と頭を抱える午後2時30分なのです。気の遠くなる午後の話です。まいったなあ。
 要するに、今読んでいる本で「4つの力」というのが出てくるんですよ。そう、あの4つの力です。あれほんとのところよく分からないのですね。電磁力とか重力はともかく、強いとか弱いとか言う力なんてもうさっぱりで、何が強くて弱いのだかどうも実態がつかめないのです。もともとサイズがやたら小さかったり大きかったりで、10の27乗とかマイナス15乗メートルとかの世界なんて想像すること自体がかなり無理で、そのレベルで起きることはさらに理解を困難にする訳です。そういった気の遠くなるような話が“食うに困らない”人達によって始まり、今もまた食うに困らない次元でせっせとやられている、その現実に鋭く突っ込もう、“そうだ山ちゃん”などと気楽に考えたのです。やはり荷が重すぎました。出直します。

え! 何か言った?