フェルマーの最終定理

 数学史上最大の難問題と言われる定理とされ、この問題の証明に懸賞金がかけられたり、この問題のために自殺者が出たりで証明されるまで大変な時間と労力がつぎ込まれたと言います。1993年にアンドリュー・ワイルズという人がその証明を発表して、300年余りの論争に終止符を打ったようです。どんな定理なのかは黄色に反転しているその言葉をクリックするとリンク先が出ます(と思います。出ない場合はウィキをどうぞ)からそれを参考にしていただくとして、それにしても数学者というのは思いっきり変わった方々です。ただ数式を解くために人生を懸けてしまうのですから、ある意味羨ましいと言えば羨ましい人達でもあります。
 では数学者たちはどの様に変わっているかというと、まずこの定理を証明したところで何かが出来るとか、新しい分野が開けると言ったものではないのです。もちろんその世界での名声を得られることは有りますが、それ以上のことはあまり望めそうにないようなのです。物理や化学の分野ですと新しい発見は、新技術や製品開発につながり、場合によっては莫大な利益をもたらすことさえあります。だから企業も国も資金をつぎ込み、開発競争や基礎実験に多くの時間と労力をかけるのです。しかし数学上の公式や定理の証明はそういったことにつながることは少ないらしく、もっぱら理論的遊戯とさえ言える様相を持っている作業のようなのです。とは言っても数学者もヒトの子、ご飯も食べるし、それなりの色気も有るでしょうから学校に勤めたり、気に沿わない仕事をしたりでいろいろ苦労は有ると思われます。それでも研究そのものはどこでも出来るし、設備もいらないしで、かなり自由に取り組めるのです。また、同好の学者があつまり議論をしあうサロンなども有って、お金をかけずに楽しめたようです。日本でも和算というのが有って、自分で作った問題を神社に奉納して、“解けるものなら解いてみろ”とばかりにゲーム感覚で競った歴史があります。そうなのです、彼等数学者にとって証明はゲームなのです。一生かけてゲームに遊べる人達なのです。
その極め付けがフェルマーの最終定理という訳で、もちろん、私はその証明を見てもさっぱり分からなかったのです。

そんな証明より まず眠りの証明よ。