至福の時

 結論から言いますが、私の至福の時はみこたんといる時です。みこたんを抱いて、毛皮に顔をすりよせ、あちこち噛まれたり引っ掻かれたりしながら、訳のわからないことを口走っているその時です。他の人から見れば、かなりの変態であることは否めません。
 以前、と言ってもだいぶ前ですが、インスタントコーヒーのCMでカップを指ではじきながら、たしか至福の時とかなんとか言っていたものが有りました。あれで至福ならヒトの至福も安いものと思いますが、ヒトは様々で、預金通帳を見る時、美味しいものを食べている時、ある種の匂いをかいでいる時、もちろん、○○の時なんてのも有りますから、もう千差万別、この世界は何でも有りのようです。おそらくヒトの数だけの至福が有ると思われます。
 猫は気持ちの良い時に喉をゴロゴロと鳴らします。あれはどこから出ているものなのか、みこたんの体に耳をくっつけていろいろ調べたんですが良く分からない、やっぱり喉なんでしょうか。ヒトも至福の時にああ言った信号のようなものが出れば便利ではと思います。その人のレベルがすぐ判明し、分かりやすい世の中となるかも知れません。