華麗なる?「ジャポニスム展」を観る

世田谷美術館で開催されている「ジャポニスム展」を観てきました。ボストン美術館の所蔵品で構成されたこの展覧会は、目玉作品のモネの外にゴッホゴーギャンムンクマチスロートレックなどそうそうたる画家の作品を展示しています。油絵以外ではリトグラフ、版画がメインですが、作品数も多くなかなか見ごたえがありました。
私はなかでもフランク・W・ベンソンの<銀屏風>という画に惹かれました。銀屏風の前のテーブルに壺と果物入れが置かれている、いわゆる静物画ですが、背景の銀屏風の色使いと果物や壺とのハーモニーは、ベンソンという画家の力量の高さを感じさせる、お金があったら買っても良い絵でした。しかし、この画家の名前はこの展覧会で初めて知りました。恥ずかしい話です。目玉作品のモネ、<ラ・ジャポネーズ>は修復されての初公開とかで、私も実物は初めての御目もじでしたが、考えようによっては“面妖”な絵とでも言いましょうか、正直言いまして何が傑作なのか良く分かりませんでした。
しかし、いつも思うのですがこの国の美術館の入場料は高いです。とくに企画展は高額で、もちろん海外の高名な美術館から作品を借りてくるには、大変高額な借り賃を払うのですから、いきおい入場料も高くなるのでしょうが、せめて千円以下で気軽に観られるように出来ないものかと思います。今回に限って言えば、私はタダ券をもらったので無料でしたが、昼飯代+コーヒー代が吹っ飛ぶような入場料は、芸術を楽しむ習慣を失わせてしまいます。先進国、文化国家としては如何なものかと思います。

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