ワンダーランド

 もういくつ寝るとお正月、ではなく今ではクリスマス。すっかり年中行事ともなったキリスト教の祭日です。12月から1月にかけてのこの国は神様がやたら忙しく、俄か信者に振り回されてさぞやお疲れのことと、他人ごとながらご心配しております。キリスト教が盛んな訳でもないのに、結婚式からクリスマス、近頃ではハロウィンまでイエス様にはお世話になっていて、まったく著作権などあればさぞや実入りの多いことであったでしょうが、惜しいことをしたと関係者は臍を噛んでいらっしゃるのではないかと推察いたします。
 このクリスマスだけでなく、この国には世界の常識?と比較すると不思議なことがかなりあるようです。例えば食事にしても、世界中の料理が居ながらにして味わえるし、家庭の中にさえ各国の料理が日常的となって取り入れられています。生活スタイルも伝統的なものを殆どかえてしまっていて、それでもまったく不自由を感じない。ウォシュレットをはじめ音姫とか自動洗浄などトイレが異常に発達している。貯金がやたら好きで、年寄りが大金を持っていることが多い。経済的に豊かと言われているわりには国民が住んでいる住宅は貧弱で、住環境も悪い。でもそれを感じていない。先進国で文化的にも高いと言われているにも拘らず、国の文化予算は低いし国民は夜中まで俗悪テレビを見ているし、政治は後進国レベルにとどまっているなどなど、数えたら両手では足りないほどの不思議があるのです。どこの国でもいくつかは不可解なことがあると思われますが、この国は尋常とは思えないほどそれが多いのです。
 そしてやはりその最たるものは冒頭に挙げたクリスマスで、キリスト教徒が主流でない国でこれほどクリスマスを国中で祝う国民は、世界広しと雖も日本だけではないでしょう。これがあなた、イスラム教の国だったら死刑になってもおかしくない、かも知れません。いやあ、この無節操な不思議さは世界遺産ものでありましょう。で、少し早いですが、メリークリスマス ん!つい出ちゃった。

眠いのに何言ってるんだか Xmasプレゼント忘れないでね。