TPP

このところなにやらピーピー賑やかですが、TPPと言う聞きなれないアルファベットがマスコミで盛んに取り上げられています。「トランス・パシフィック・パートナーシップ=環太平洋戦略的経済連携協定」と言うのだそうです。この頃は「戦略的・・」といった言い回しが良く使われて、中国とも戦略的何とかという関係にあるそうですから、戦争の準備でも始めるのかと言うと、そうではなく、どうやら関税の撤廃やらの協定らしいのです。どうも「戦略的」といった単語はそんな協定にふさわしいとは思えないのですが、ともかくこの協定加盟国間の関税などを無くし、貿易を完全に自由化し物や人の流れを良くしようと言う目論見だそうです。
自由貿易」は資本主義の経済原理から言えば(まあ良くは知らないのですが)当然のシステムで、その資本主義の総本山であるアメリカは常に言い続けているドグマでも有ります。経済の均等発展が実現していれば自由貿易は問題なく受け入れられるシステムでしょう。しかし現実はとんでもない不均等発展ですから、関税障壁と言う国内産業を守る政策を各国は採ってきたのが歴史的経緯だと思います。日本なども含め、技術的にも産業的にも優位な国がこの関税障壁を取り払うことに熱心になるのは分かりますが、今回のTPPでは東南アジアの国やニュージーランドの4カ国が言いだしっぺらしいのです。この辺りの動きが良く分からないのですが、先行のユーロー圏に習いアジアもと言うことなのでしょうか。経済素人の私などの浅はかな考えでは、自由貿易などは止めて、その国々の発展に合わせた経済産業システムを基本にして、各国とも貿易は最小限に抑えて自国内で自給自足できる体制を構築したほうが良いような気がします。ガスや水道の無い暮らしにテレビやパソコンがほんとに必要なのかなどと思ったりもします。しかしそんなことは考えずに売り込むのが資本主義ですから、自給自足なんて夢物語にもならないのでしょうね。

理想と現実は乖離するわね。