眠ること

 アメリカの国防総省では、「代謝的に優れた兵士」をつくる方法を研究しているらしい。どういうことかと言うと、ヒトは眠らないと注意力が散漫になり知的能力が低下する、そこで24時間、7日間ぶっ通しで戦える兵士をつくるプロジェクトが有ると言うのです。確かに寝込みを襲われるとやばいので、眠らなければ相手に対しアドバンテージを保てる。24時間営業で作戦を立てられるのだから効率もよい。やはり世界中に軍隊を派遣し、常にドンパチやっていらっしゃる国は進んだお考えを持っておられます。しかし兵隊もヒトだから眠らない訳にはいかない。そこで薬を使って眠りのメカニズムを操作してしまおうと言うことらしい。国が覚せい剤の売人のようなことをやる訳ですよね。やはりアメリカはすごい国ですね。こんな国と安全保障の取り決めをしているのですから、うちの国のエライさんもほんとに大変、ほんとに大丈夫、と思わず心細くなってしまうのでした。
 お話変わってにゃん子さんですが、うちのみいたんなんかは好きな時に好きな時間寝ていますから、仮ににゃん子の兵隊さんになっても戦いにはならないでしょう。大体命令なんか出しても聞かないですね。にゃん子たちは要するに徹底した平和主義者であり、非戦論者でも有るのです。ベトナムに戦争が有った頃、その戦争に従軍した開高 健がリポートに書いていました。当時の南ベトナム政府軍兵士は、作戦行動の最中でも午後になると昼寝をする。開高はびっくりして兵士に聞くと、「大丈夫、敵も昼寝の時間だから」と言って何のこだわりもなく昼寝していたようです。“シエスタ”、そうあのシエスタです。ベトナムはフランス統治が長く、そういった習慣が生きていたのです。
 「代謝的に優れた兵士」の研究なんかするのは、ベトナムで負けたトラウマなんですかね、USアーミーの。中東では既に薬やっているんじゃないですか、USアーミーは。

眠りは私の美容法です。