二十五日目

 鳴り物入りの大規模ワクチン接種が東京、大阪で始まりました。初日の昨日はさしたる混乱もなく順調な滑り出しというところのようです。30億円の力でしょうか、まずは目出度いと関係者の方々は胸をなでおろしていることでしょう。しかしこの大規模会場で接種できる人数は45万人ということで、対象地域の予定対象者900万人のたった5パーセントにしかならないと言います。一人当たり約6700円弱を投入し政府の”やってる感”を演出するために使われる税金としては如何なものかと、ケチなことを考えてしまいました。ワクチンだって大枚をはたいている訳だから、どこかでツケを払わせられることを思うとき、にこやかに出てくる接種後の老人の顔を率直には喜べない、複雑な感情が沸き起こるのでした。貧乏人なもので・・・。

 東京の感染者数がこのところ急激に減っていますが、PCR検査をどのような基準で実施しているのか、相変わらず検査件数が少なく意図的な要素を感じてしまいます。自宅での療養者もかなりの数いるのに、ベッドの空きを誇示しているのも気になります。巷でささやかれているように、小池都知事は国政への復帰を念頭に調整中なのでしょうか。都議会議員選挙の結果次第ではどのような事態でも起こりうることでしょう。

 今朝の東京新聞によれば、オリンピックの中止を求める声が60パーセントを超えたという世論調査の結果を報じていました。IOCバッハ会長の“犠牲”発言と相まって、オリンピックそのものの意義を疑問視する意見も多く聞かれるようになりました。このまま政府や小池都知事の思惑で開催が強行されるようでは困るのですが、コロナ禍への対応を犠牲にしてまでオリンピック開催に拘ることだけはやめて欲しいと、まだワクチン接種の予約券すら来ない私としては切に思うのです。