少子化

 その昔、産めや増やせよと号令をかけられて子作りに踊らされた国民が居たようですが、今また少子化少子化と形は違えど子作りに号令がかけられているように感じられます。確かにこのところの出生率は低下し、総人口の減少が起きてはいるようです。しかし、この狭い国土に一億以上もの人がひしめき、老人が多いとはいえ決して先の見通しが立たないほどの人口減少とは思えないのです。仮に高齢者対策として子供の増加が必要ということであれば、それは少し考えものと言わざるを得ません。老人が多くなることイコール若年層に負担が増加すると言った論理は必ずしも正解とは限りません。現在老人と言われる、またはこれから10年後あたりにその年代になる人たちは、資産をかなり所有しているケースが多いと言います。場合によってはそれらの資産が社会を活性化する可能性もあるのです。また、この国の適正人口はどの位が妥当なのか、などと言う議論がされた報告も聞いたことが有りません。他の先進国と比べてもこの国の人口が少ないようには思えませんし、むしろ多すぎるのではないかと思うほどです。
 子供を産む、産まないは個人の選択に委ねられるべきであり、第三者、特に国と言う第三者は口出しすべき事柄ではありません。国はその時々の人口数及びその構成に応じた政策なり方針を提示すべきであって、自らの政策立案能力の欠如を安易な子作り号令に代替させるのは、頭の良い人達の採るべき道ではないと考えます。少子化によって国が滅びたことはいままで無いのです。きっとこれからも無いでしょう。むしろ人口増加による様々な弊害を危惧することのほうがより重要ではないかと思われます。なんせ地球上のヒト属にとってはその課題のほうがさし迫っているのですから。それに少子化を叫ぶ裏には、自分の国さえよければ良いなどと言う辺境的な考えが見え隠れしているようですし、今流行りのグローバリズムにも逆行するのではないでしょうか。
私個人はかなり辺境的で利己的で当然のこととしてグローバリズムなどには与しませんが。

にゃんこの中にはおっさんが住んでいると言うらしいが・・・。確かに・・